スイス出身の女性アーティスト、ピピロッティ・リストさんの企画展が20日、水戸市五軒町の水戸芸術館で始まりました。
当初８月７日からの開催が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期され、約１カ月半遅れのスタートとなりました。
現代美術ファンには待望の開幕で、来場者は「ずっと待っていた」と喜びました。
同展は、ジェンダーや環境問題など現代社会が直面する切実なテーマを、ユーモアのある映像と心地良い音楽で表現しました。
１９８０年代から今年の新作まで、過去約30年の間に発表した主要作品38点を展示しています。
目玉は、天井からつるしたパネルの映像をベッドに横になり、上を見上げて鑑賞する作品。
そのほか、床に敷かれたカーペットに座り、壁に映した映像を鑑賞する作品などがあり、
来場者が思い思いの姿勢で、くつろぎながら作品に接することができます。
同館現代美術センター学芸員の後藤桜子さんは「心と体を休めながら、じっくりと楽しんでほしい」と話しました。
同展の開幕は、同館が市新型コロナウイルス感染症対策本部の方針を受け８月６日から今月19日まで臨時休館となったため延期されていました。
福島県南相馬市から訪れた大学生、石毛美羽さんは「『絶対（鑑賞に）行こう』と思っていて、ずっと開幕を待っていました。
女性らしい表現で、空間の演出も素晴らしいです」と大満足の様子でした。 　
10月17日まで。館内売店では同展公式グッズも販売しています。21日は休館日です。