本県の養殖魚ブランド「常陸乃国まさば」のロゴが誕生した。ひたちなか市でマサバの養殖に取り組む県立海洋高の生徒をはじめ、横浜冷凍、那珂湊漁協の関係者が17日、県庁の大井川和彦知事を表敬訪問し、マサバの背中をイメージしたロゴを披露した。来年１月から同市などで実施する「常陸乃国まさば生旨フェア」で、提供する刺身などの料理にロゴの短冊を添え、ＰＲしていく。
　昨年11月にブランド命名された「常陸乃国まさば」は①本県で養殖②人工種苗由来③人工餌料で育成－の基準を満たし、「生食を推奨できる」のが特徴だ。
　ロゴは、関係者のアイデアを募って形にした。マサバの背中の模様の中に「生旨」の漢字を入れ、生食で食べられることを強くアピール。金色の色合いで輝きを表現したという。 表敬訪問で、出荷などを担当する横浜冷凍の羽生真之茨城営業所長は、来年のフェア開催などを報告。餌やりを担当した県立海洋高水産クラブの部長、松下海斗さんは「魚の突然死が原因の分からない時が多く難しかった」と、管理上の苦労について明かした。大井川知事は「期待のブランド。県の名物に育てたい」と述べた。
　この日、県立海洋高の生徒らは柳橋常喜教育長も表敬訪問し、育てたマサバを紹介。柳橋教育長は「若い柔軟な発想で思い切ったことをやっていってください」とエールを送った。
　県などは２０２２年度から情報通信技術（ＩＣＴ）を活用し、那珂湊漁港の海面いけすで実証事業を実施。本年から横浜冷凍が事業化を進めている。フェアは来年１月16日から、同市や水戸市などの飲食店約40店舗で実施。出荷数は１５００匹の見込み。