県立太田一高の定時制課程（生徒15人）の学校給食に9月23日夕、県ブランド牛「常陸牛」を使った献立が登場しました。新型コロナウイルス感染症の影響で需要が急減した県産和牛肉などの消費拡大と、肉用牛農家の経営安定を支援する取り組みです。生徒たちは授業開始前に、ちょっと豪華な給食を楽しんでいました。
　県の県産和牛等学校給食提供緊急対策事業を活用したものです。コロナ禍でも生産活動に取り組む生産者の思いを理解するとともに、本県の魅力を再発見してもらおうと実施。同校ではコロナ禍で定時制課程の各種行事が中止や変更になっていることから学校生活の思い出になればと取り入れました。
　校内の食堂には献立表示とともに、「今日は常陸牛の日。農家の方が心を込めて作っています。残さず食べましょう」と掲示。大根サラダやわかめスープに常陸牛ステーキ丼が出された。
　同校では同様の献立を10月以降にも予定している。学校栄養職員の鈴木春香さんは「素材の味を楽しんでもらおうと、シンプルに塩、コショウで味付けし、食べやすいように丼にした。焼き加減が難しかったが、おいしいという声が聞けたのでとてもうれしい」と話しました。小出岳夫教頭は「生産者への感謝と、生徒たちにも元気に学校生活を送ってもらおうと実施した。コロナ禍でも生徒たちの笑顔を増やせることに取り組み、少しでも前向きな心につながれば」と期待しました。