農機大手の井関農機は6月10日、業務提携する農業用ロボット開発の有機米デザイン（東京）が研究開発し、田んぼの雑草を抑制する「自動抑草ロボット」を坂東市庄右衛門新田の農業生産法人「アグリ山﨑」の水田で公開しました。ロボットはスクリューで水中の泥を巻き上げて水面下の日光を遮り、雑草が育つのを妨げる仕組み。今後数年での販売を目指します。
　ロボットは縦横約１㍍の箱形で、通称「アイガモロボ」。衛星利用測位システム（ＧＰＳ）を備え、スマートフォンで移動範囲を設定すると水田を自動で航行。太陽光パネルの電源のみで動くことができます。除草剤を使わずに雑草が生えにくい状態をつくり、有機農業を手掛ける農家の負担を軽減します。
　今回の業務提携で井関農機はロボットの早期販売に向けた市場調査や開発技術サポート、利用者の指導などに取り組みます。同社の縄田幸夫取締役は「有機農業の拡大に寄与できるように有機米デザインと取り組んで参りたい」と強調。有機米デザインの山中大介代表は「現時点の実験の結果も非常にしっかりと効果が出ている」と手応えを口にしました。