サッカーＪ２水戸ホーリーホックは14日、新規事業として農業を始めると発表しました。
ホームタウン活動の一環として、当面は練習場のある城里町の畑でニンニク栽培に取り組み、将来的に収益の柱にする考え。
ブランド名は「ＧＲＡＳＳ　ＲＯＯＴＳ　ＦＡＲＭ」（グラスルーツファーム）。
農業を通じ、クラブのテーマ「挑戦」「新たな価値の創出」「地域課題の解決」の具現化を目指します。
同日、小島耕社長と西村卓朗ゼネラルマネジャー（ＧＭ）らが、同町内で記者会見しました。
事業の担い手はクラブのスタッフで、栽培から収穫、販売まで行います。
農業経験者がいないため、模索しながらのスタートになります。
すでに同町上古内の畑約千平方㍍を借り受け、今月下旬の栽培開始に向け、
担当スタッフの佐野元則さんが中心になって土壌づくりに当たっています。
　小島社長は、農業県である本県の生産力を強調する一方で、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の増加といった地域の課題を指摘しました。
その上で、販路や広報など出口戦略に改善の余地があるとして
「クラブの強みであるファン・サポーターという販路を掛け合わせれば、素晴らしいものができる」と意欲を示しました。
ブランディングの旗印となるロゴデザインも発表。
くわを持ってボールを蹴る若者があしらわれ、第１弾のグッズとしてステッカーを、今月26日の金沢戦で販売する予定です。
事業の展望について、西村ＧＭは「難易度が高いニンニクから手掛け、土壌づくりで成功すれば、ほかの作物もやっていきたい。
４～５年で収益が出るだろう」と話しました。「やりたい」と興味を示す選手もいるといい、時間があるときに作業に当たってもらう。 　
事業は有機栽培にこだわり、選手だけでなく、サポーターやアカデミー選手らに体験の場を提供。
会員制交流サイト（ＳＮＳ）で逐一発信し、作業の様子や作物の育成状況などを伝えるほか、素人が自然と闘い挑戦する姿を見せていきます。
　Ｊリーグのクラブでは、Ｊ３の福島ユナイテッドＦＣが農業に参入しており、２０１４年から選手とコーチがアスパラガスなどを栽培、
収益の柱にしています。