龍ケ崎市は10月6日、大相撲の荒磯親方＝元横綱稀勢の里、牛久市出身＝に市民栄誉賞を贈りました。荒磯親方は龍ケ崎市立の小中学校を卒業しており、表彰式では「（龍ケ崎は）第二のふるさと。心から感謝する」と語りました。授与は荒磯親方が初めてです。
　市役所で開かれた式典で中山一生市長は「龍ケ崎育ちの横綱として、感動と希望を与えてくれた」とたたえ、表彰状や記念品を手渡しました。荒磯親方は来年５月をめどに、阿見町に相撲部屋を完成させる予定で「もっと龍ケ崎を盛り上げたい。これからも長い付き合いになると思う」と応じました。母校の児童生徒からもメッセージカードが寄せられました。
　荒磯親方は報道陣の取材に「成績が悪くても、熱烈に後押ししてくれた」と、現役時代に受けた応援に感謝。子どもの頃に市内であった相撲大会が自身の原点だったとも述べました。今後については「愛される強い力士を育てたい。茨城から横綱を、という気持ちだ」と強調しました。
　市民栄誉賞は２０１４年に創設。荒磯親方への授与は17年１月、横綱昇進を踏まえ決定しました。ただ、昇進後の休場や新型コロナウイルス感染症の流行が影響し、日程調整が続いていました。
　荒磯親方は兵庫県で生まれ、２歳の時に龍ケ崎市に移りました。市立松葉小から長山中に進み、卒業後に角界入り。02年春場所初土俵。17年初場所で初優勝を果たし、日本人力士としては19年ぶりに横綱に昇進しました。