偕楽園拡張部の月池周辺に整備を予定する迎賓施設の起工式が3月30日に行われ、運営事業者や県、水戸市の関係者らが工事の安全を祈りました。施設は２０２３年３月20日に竣工予定で、運営する事業体の代表企業となる「アイ・ケイ・ケイ」（佐賀県）の金子和斗志社長は「来年の３月末には最初のお客様をお迎えしたい」と、１年後の開業について意欲を見せました。
　新施設は「Ｔｈｅ迎賓館　偕楽園　別邸」。月池周辺の約１万７千平方㍍に地上２階建て、延べ床面積２７８０平方㍍の建物を新設します。１階に飲食や多目的ホール、２階に個室やサロン、傾斜を利用した地下１階部分には倉庫などを備えます。パークＰＦＩ（民間資金を活用した社会資本整備）制度による県内初の施設となります。
　起工式には事業者や県、同市の関係者ら約30人が参加。金子社長らは式典後に県庁を訪れ、大井川和彦知事に着工を報告しました。
　金子社長は「日本最高の名園に進出することは大変な名誉。市民や県民と力を合わせ、国内外からの来客をもてなす場をつくる努力をしたい」と説明。県と水戸市は２０２３年の先進７カ国首脳会議（Ｇ７サミット）誘致を目指しており、大井川知事は「施設の開業は誘致の目玉にもなる」と期待を寄せました。