秋の紅葉シーズンに向け、筑波観光鉄道（つくば市）は10月13日から、筑波山ケーブルカーでイベント列車「ストーリーテラー，ｓ　レールウェイ」を運行します。若手の声優や劇団員が茨城の民話などを朗読し、宮脇駅―筑波山頂駅を結ぶ約８分間、読み聞かせが楽しめます。車内は県花「バラ」のアートフラワーや「ガマの油」、登山道の奇岩「弁慶七戻り」をテーマにした絵柄の背もたれで装飾。秋の筑波山への誘客につなげます。11月10日まで。
　イベント列車はケーブルカー２台のうち、赤色の「もみじ号」に設定。声優らによる朗読は、13日から11月10日までの土日祝日限定で、午前11時から午後２時台までの上下線計12本で実施します。
　物語は「しっぺいたろう」と「僕が琴を弾く理由」「大蛇の思い人」の話。１話約８分間で、列車が出発してから駅に到着するまで片道約１・６㌔の道中で物語を楽しめる。このうち、しっぺいたろうは茨城の民話の一つで、犬のしっぺいたろうが化け物を退治する物語。ほかの二つの物語は民話も基にアレンジした。声優ら７人が１日２人ずつ交代で乗車し、声音を変えながら臨場感たっぷりに読み上げます。
　このほか、筑波山の伝説をモチーフとした４種類の絵柄のオリジナル限定切符を発売します。
　同社の三輪武士社長は「筑波山に来たことがない人にも、来山するきっかけにと企画した。筑波山の魅力を体感してほしい」と話しました。