中国の呉江浩駐日大使が７月５日来県し、水戸市笠原町の県庁の大井川和彦知事を表敬訪問しました。
呉大使は「年内にも本県の青年10人を招聘したい」と述べ、人的交流から双方の協力関係を強化し推進していくことで一致しました。大井川知事は中国企業の県内進出や茨城空港の中国路線の運航再開、ジャイアントパンダの本県誘致を要望しました。 　
　呉大使の本県表敬訪問は、２０２３年３月の着任以来初めてとなります。この日は会合の冒頭を報道陣に公開しました。県日中友好協会の五十嵐則夫理事長らが同席しました。呉大使は「茨城は日中友好運動の模範県」と評価した上で、人的交流のさらなる推進に期待。本県からの青年の訪中については今後、詳細を決めたいとしました。研究施設が集まるつくば市との交流についても高い関心を示しました。 　
　大井川知事は、これまでの中国との経済交流を踏まえ、県内企業との連携強化を打診。本県の利点を紹介しながら中国企業の進出を求めました。また、運休が続く茨城空港の中国路線について「コロナ禍が収まった今、再度の交流の活性化を図りたい」と述べ、インバウンド（訪日客）誘致の観点から運航再開を要望。19年から継続的に行っているかみね動物園（日立市）へのジャイアントパンダ誘致に対しても助力を求めました。 　
　会合ではこのほか、呉大使が中国・陝西省との提携強化を要望。大井川知事は条件次第と前置きした上で、年内の訪中を示唆しました。 　
　この後、呉大使は県議会の半村登議長を表敬訪問しました。半村議長は「相互理解を深めるためには、さまざまな分野での対話と協力、交流を積み上げていくことが非常に重要」と来県を歓迎しました。