県は13日、本県の魅力を広く発信する「いばらき大使」に、パリ五輪で金メダルを獲得したフェンシング選手の永野雄大さん（26）＝水戸市出身＝と芥川賞受賞作家の松永Ｋ三蔵さん（44）＝日立市出身＝の２人を任命した。大井川和彦知事が同日、県庁で２人に委嘱状を手渡した。
　永野さんは水戸市のフェンシングの名門「水戸クラブ」出身。８月のパリ五輪フェンシング男子フルーレ団体で金メダルを獲得した。
　松永さんは２歳ごろまで日立市で暮らした。２０２１年、小説「カメオ」で群像新人文学賞優秀作を受賞し作家デビュー。山岳小説「バリ山行」で今年、第１７１回芥川賞を受賞した。
　永野さんは「人口も適度で住みやすく、自然もあって食べ物もおいしい」と本県の魅力を挙げた。その上で「茨城のためになるような活動をしていきたい」と意気込んだ。
　松永さんは兵庫県に移住後も毎夏、母と実家に帰省。ペンネームの三蔵は母方の祖父の名前から取った。本県について「幼い頃の思い出が詰まっている土地」とし「今後、茨城を舞台とした小説を書きたい」と意欲を示した。