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2025/08/04

治療に向かう子どもたちに勇気の魔法【いばキラニュース】R7.8.4

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筑波大付属病院陽子線治療センター(つくば市)は、体の深部にできたがんなどを陽子線を用いて治療する拠点「新陽子線治療棟」を開所した。既存の加速器の老朽化に伴い、装置と建物を新設し、最新の照射法を導入して治療効果の向上を図る。ウォルト・ディズニー・ジャパン(東京)の協力で、ディズニーのキャラクターが描かれた壁紙を導入した。全国で5例目という。小児がんなどの治療に臨む子どもの不安を和らげる狙いがある。8月2日、開所式が同所で開かれた。

同大は1983年に陽子線による治療を開始し、2001年に同病院内に陽子線治療の施設を整備した。今回の新棟建設は、同年導入の加速器の老朽化に伴うもの。 新棟は建物面積1275平方㍍、鉄筋コンクリート4階建て。加速器を建物内部に併設し、3階部分に陽子線を患者に照射する治療室を設けた。陽子線治療は放射線を体に照射する範囲が狭く、体の負担を軽減できることが特徴。今回の新棟設置に伴い、ピンポイントでがんに照射できるスキャニング照射法を導入し、治療効果の向上を図る。

ディズニーのキャラクターの壁紙は、陽子線治療室に向かう廊下や治療室などの壁に張られた。ドナルドタックやデイジーダック、映画「スターウォーズ」のR2-D2などの異なる物語のキャラクターが一緒に描かれた特別仕様となっている。治療室には、映画「ファンタジア」のミッキーマウスが、治療に向かう子どもたちに勇気の魔法をかけているようなデザインが施された。同社はCSR(企業の社会的責任)の一環で子ども病院などに壁紙を提供。

同大では2025年6月までに、肝がんや前立腺がんなど計8450人の患者が陽子線治療を受けた。このうち約8%の674人が小児がん患者で、同大陽子線医学利用研究センター長の熊田博明教授によると「東日本の(小児がんの)患者はここ(同大)に集中している」という。

新棟設置に当たり、治療する子どもたちの不安を少しでも和らげようと、放射線技師の宮本さんが2021年に同社に協力を要請し、壁紙導入が実現した。宮本さんによると、治療は平日1~2カ月間に10~30回ほど実施し、治療室に入室してから1回20~30分ほどかかる。1人で治療を受けなければならないため、入室前に泣き出す子どもも多いという。

2日の開所式では、平松祐司病院長が「設備の更新でハイレベルな治療が期待できる」と式辞。同社の日色保社長は「不安が和らぐ役割を果たしてくれるとうれしい」と述べた。その後、同所で陽子線治療を受けた子どもたちも加わりテープカット。参加した鏑木恵衣さん(6)は壁紙を見て「かわいい。うれしい」と笑顔を見せた。
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