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2026/03/17

日用品に美 職人の技生かす300点【いばキラニュース】R8.3.17

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 伝統的な職人による手仕事を、現代の暮らしに合った形に生かす「新作民芸運動」。運動をリードした、鳥取市の医師、吉田璋也(1898~1972年)の業績を紹介する企画展が14日、笠間市笠間の県陶芸美術館で開幕した。吉田のデザインした食器や家具、衣服など約300点を展示。実用的な生活道具に美を見いだす「民芸運動」に共鳴し、新しい民芸品の生産から、流通、販売に至るまで一連の体制を確立した吉田の半生を振り返る。
 民芸運動は思想家の柳宗悦(1889~1961年)らが26年に提唱。当時あまり注目されなかった職人の手がけた日常使いの工芸品を「民芸(民衆的工芸)」と呼び、用途に即した美しさに目を向けた。学生時代から柳と交流のあった吉田は31年、地元の鳥取で医院を開業。以降、陶芸や木工、金工、染織、和紙など幅広い分野の職人とネットワークを築き、新作民芸運動に力を注いだ。
 展示品は、吉田が立ち上げた鳥取民芸美術館(鳥取市)の所蔵品が中心。吉田デザインのランプシェードや食器、ネクタイ、バッグといった日用品に加え、国内各地や朝鮮半島などから収集した陶磁器、着物などが並ぶ。 吉田は民芸の造形だけでなく、消費者の手元に届くまでの流通全体を構築した。自身の図案を基に作らせた品を販売する拠点として「たくみ工芸店」を設けたり、調度品を使うことで鑑賞する「たくみ割烹店」を開いたりした。会場には民芸のほか、関連する写真や書簡も展示され、運動の軌跡をたどることができる。
 県陶芸美術館の芦刈歩副主任学芸員は「魅力的なデザインの物が多い。『うちに持ち帰ったらこう使えるな』などと想像してもらい、(来場者の)暮らしにつながる展示になれば」と語った。
 会期は6月21日まで。本展は水戸を皮切りに5都県を巡回する。
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